こんばんは。
ぴかり(夫)です。
オリジナル戦法「初手7八銀戦法」を
過去記事で紹介していますが、
最近、この戦法に関して考え方が変わってきたので
「新訳」と名付けてみました。
Contents
初手7八銀戦法の特徴
では早速、新訳・初手7八銀戦法を解説していきます。
「初手7八銀戦法」の手順
将棋の初手といえば、基本的には▲2六歩か▲7六歩です。
しかし、この戦法は▲7八銀とします。【第A図】
【第A図】▲7八銀
ここで、後手が△3四歩と角道を空けてきた場合、
次の手は▲8六歩と角頭の歩を突きます。【第B図】
【第B図】▲8六歩
この後、後手の出方によって大きく駒組みが変わってきます。
詳しくは、後述します。
もし2手目、後手が△3四歩ではなく
飛車先の△8四歩だった場合は、
▲7四歩から雁木囲いにします。
雁木囲いについては棋書がありますので
そちらを参考に。
簡単ではありますが、下記記事でも紹介しています。
「初手7八銀戦法」は奇襲戦法
「初手7八銀戦法」は相手の意表を突く
言わば「鬼殺し」のような 奇襲戦法 です。
そして狙いは、8筋の強行突破です。
前項の【第B図】で角頭の歩を突いた理由です。
8筋のみの歩を突いて、8筋突破だけを目指します。
基本的な流れとしては、
【第B図】以降、▲8七銀と銀を繰り上げて
▲7九角と角を引き下げて、▲8八飛と向い飛車に振ります。
【第1図】▲8八飛
それでは、実践例として
27手で勝負が着いた例を紹介します。
実践例
初手から
▲7八銀ー△5二飛ー▲8六歩ー△5四歩
▲8七銀ー△3四歩【第2図】
【第2図】△3四歩
後手は少し定跡とは異なりますが、
ゴキゲン中飛車です。
▲7九角ー△3二金ー▲8八飛【第3図】
【第3図】▲8八飛
8筋の歩だけを突いて、飛車を8筋に振りました。
本来、後手は8筋を守る必要があるのですが
油断して攻めの準備を続けてしまいます。
△4二銀ー▲7六銀ー△7二銀ー▲7六銀
△7二銀ー▲8五歩ー△5三銀
【第4図】△5三銀
今、後手は8筋の守り駒は銀しかありません。
この後、▲7五銀と攻め上がります。
▲7五銀-△3三角ー▲8四歩
【第5図】8四歩
ここまで16手。もう8筋突破は確実です。
△同歩ー▲同銀ー△8三歩打ー▲同銀成
△同銀-▲同飛成
【第6図】▲同飛成
この後、数手指して後手は投了しました。
「初手7八銀戦法」の前提条件
この戦法の前提条件は以下の2点です。
前提条件1.先手番であること
前提条件2.後手の2手目が△3四歩
後手の2手目が△8四歩だった場合は、
雁木や四間飛車の定跡に合流します。
前提条件の詳細は過去記事参照。
相手の戦法別の対応
初手7八銀戦法は相手の戦法によって、駒組みが変わります。
大きく分けて、「居飛車・銀冠型」と「向い飛車・美濃囲い型」です。
相手が三間飛車の場合は、「居飛車・銀冠型」。
それ以外の場合は、「向い飛車・美濃囲い型」です。
居飛車・銀冠型
この初手7八銀戦法を考え出した当初は、三間飛車相手にも
「向い飛車・美濃囲い型」で戦っていましたが、どうも相性がよくありませんでした。
8筋速攻を目指しても三間飛車のスピードに追いつけなかったのです。
そこで、「居飛車・銀冠型」で対抗するようになりました。
三間飛車の場合
【第3-1図】▲7八玉まで
初手から、
▲7八銀-△3四歩-▲8六歩-△3二飛
▲8七銀-△3五歩-▲6八玉-△6二玉
▲7九角-△7二玉-▲7八玉まで
その後は銀冠を目指して囲いを築いていく。
【第3-2図】▲6七金まで
無理やり、向い飛車・美濃囲い方で
頑張る方法もありますが、難しいです。
詳細は過去記事で。
向い飛車・美濃囲い型
この「向い飛車・美濃囲い型」が、この初手7八銀戦法の
オーソドックスになります。
居飛車の場合
【第I-1図】▲8八飛まで
初手から、
▲7八銀-△3四歩-▲8六歩-△8四歩
▲8七銀-△8五歩-▲同歩-△同飛
▲8六歩打-△8二飛-▲7九角-△6二銀
▲9八飛まで
詳細は別記事で。
中飛車の場合
【第N-1図】▲4八玉まで
初手から、
▲7八銀-△3四歩-▲8六歩-△5四歩
▲8七銀-△5二飛-▲7九角-△5五歩
▲8八飛-△6二銀-▲4八玉まで
詳細は別記事で。
四間飛車の場合
【第4-1図】▲4八玉まで
初手から、
▲7八銀-△3四歩-▲8六歩-△4四歩
▲8七銀-△4二飛-▲7九角-△6二玉
▲8八飛-△7二銀-▲4八玉まで
今後も、この戦法を実践で試して、磨き上げていきたいと考えています。